今回は、ブログへのコメントでありました、『CF2.5で作成したアプリを販売する場合に、しなければならないこと』について解説したいと思います。
公式サイトの製品比較ページには『ロイヤリティフリーの商用ランタイム ランタイム配布許諾契約書に準拠』や『ロイヤリティフリー、ロゴおよびクレジット表示不要で商用配布 ランタイム配布許諾契約書への準拠なし』と書かれていますが、それらが具体的にどういったことなのか説明します。当ツールの購入を検討されている方で「このツールで作成したゲームは販売できるのか?」と気になっている方も、是非ご覧下さい。
■CF2.5のエディションによってやることが異なる
CF2.5には『フリー(無料)版』、『スタンダード(通常)版』、『デベロッパー版』の3つのエディションがありますが、エディションによって内容が異なります。
- デベロッパー版:『Clickteam Fusion 2.5 ランタイム配布許諾契約書』への準拠の必要なし。ロゴ、クレジットの表示義務なし。
- スタンダード版:『Clickteam Fusion 2.5 ランタイム配布許諾契約書』の準拠の必要あり。ロゴ、クレジットの表示義務あり。
- フリー版:『Clickteam Fusion 2.5 ランタイム配布許諾契約書』の準拠の必要あり。ロゴ、クレジットの表示義務なし。
■『Clickteam Fusion 2.5 ランタイム配布許諾契約書(以下『ランタイム配布許諾契約書』)』とは
『ヘルプ』の『作成したアプリケーションの配布』内にあります(後日公式サイト上にもアップロードされる予定です)。これから解説する販売に際しての必要事項が記載されています。各エクスポーター毎にそれぞれ存在しているので、ご自身が作成したアプリケーションのプラットフォームに該当するライセンス文書を参照してください。
※2014-12-14追記
『ランタイム配布許諾契約書』が公式サイトのダウンロードページより閲覧可能になりました。製品未購入の方で確認したい場合はこちらよりご覧下さい。
– インディゲームクリエイター ファイルダウンロード|Clickteam 公式サイト
http://www.clickteam.jp/download#download_3
■デベロッパー版
CF2.5シリーズ最上位のエディションであり、特に何かをする必要もなく、作成したアプリケーションを販売することができます。
■フリー版
フリー版はHTML5アプリケーションにしかビルドすることができませんが、CF2.5のロゴ画像が作成したアプリケーションのローディング画面に強制的に挿入されるため、こちらもそれ以上のことをする必要なく商用利用することができます。
■スタンダード版
作成したアプリケーションを販売する場合は、『Created With Clickteam Fusion 2.5』ロゴ画像を、アプリケーション内に、また製品パッケージが存在する場合は、パッケージにも表示する必要があります。
また、Clickteamのコピーライト表示を、マニュアルのコピーライト表記セクションに追加する必要もあります。
ロゴ画像はディスクに収録されていると『ランタイム配布許諾契約書』には記載されていますが、実際には収録されていませんので、公式サイトのダウンロードページよりダウンロードして下さい。
※2014年11月30日現在、エクスポーターのライセンス文書にはロゴの表示義務について書かれてありませんが、ツールの表示言語を英語に設定して、英語版のライセンス文書を見ると記載されており、実際には必要となります。大変申し訳ありません。
Android、iOSで表示する必要のあるロゴ画像は以下の場所にあります。
- CF2.5本体がインストールされているフォルダの
- iOS: Data/Runtime/iPhoneフォルダ
- Android: Data/Runtime/Androidフォルダ
アプリケーション内に表示するロゴはクレジット表記画面、オープニング画面またはエンディング画面に表示する必要があります。実際にはすぐに判るようにスプラッシュ画面(オープニング画面)に表示している場合が多いです。
パッケージに表示するロゴについては『ランタイム配布許諾契約書』にはサイズや位置などが細かく説明されていますが、「ロゴ自体は判る様に表示しなければならないが、あなたの作品がClickteamの著作物だと誤認されるほどに目立たせる必要はない」ということに注意しておけば大丈夫です。
もちろんフリーで配布する場合にはロゴの表示は不要です。それ故にロゴは強制表示ではなく自分で追加する形になるので、ある程度表示方法には自由があります。